三重・熊野市(紀和町) 玉置山(777m)、白倉山(736m)、大人平山 (668.2m) 2012年1月1日

所要時間 7:10 車道−−7:40 610m鞍部−−8:01 680m肩−−8:22 650m鞍部−−8:42 玉置山 8:48−−9:01 露岩−−9:18 鵯山分岐−−9:46 白倉山 10:00−−10:28 鵯山分岐−−10:59 玉置山 11:19−−11:36 650m鞍部−−12:10 610m鞍部−−12:18 大人平山−−12:28 作業道−−12:31 車道

概要
 大人平山北東側の林道上部より往復。「大人平山登山口」の標識から続く作業道を歩いたが大人平山を巻いて南西側の610m鞍部に出てしまい、稜線上を玉置山に向かった。踏跡があり目印多数。706m峰南側の650m鞍部はキレット状で両側とも急傾斜で転落注意。これ以外は危険個所は無し。玉置山南側の787m峰南側とその南の小ピークは露岩で展望良好。この先より白倉山まで尾根が複雑に屈曲するのでルート注意。玉置山、白倉山、大人平山とも杉植林で展望皆無

 風伝峠、札立峠で区切られる山域にはピークがまとまっているが、1日で全部片づけるには縦走が必要でマイカーでは車回収の問題がある。仕方がないので2回に分けて登ることにし、まずは西側の大人平山、玉置山、白倉山だ。地図を見ると大人平山北東側のかなりの高さまで車道が上がっており、これを使うのが効率的だ。

この標識のある場所が林道入口 林道入口から見た大人平山
林道最上部近くのカーブに道あり こんな標識があった

 この山塊を西から北を巻く県道40号線も大雨の影響で各所で崩れていたが通行止めではなかった(地元車以外の通行禁止の案内はあったが)。規制区間が終わってすぐが目的の林道入口で、地形図通りにカクカクと高度を上げる。途中に牛舎があり、平坦区画は放牧場なのかもしれない。最後のカーブ手前で資材置場のような箇所があり、そのカーブを直進するように作業道があって「大人平山登山口」の手製標識があった。おお、標識まであるとは。ということはこの道を進めばいいか。山頂まで既に500mを切る近さだ。

道は標高を上げず延々と巻く 沢沿いに上がり始める
沢が細くなる 610m鞍部

 植林中の作業道に入ったが、いっこうに高度を上げないで延々と巻いていく。尾根を乗り越えるところ(たぶん521m峰がある尾根)で尾根上を東に行く道と、そのまま続く巻き道に分岐するが、尾根上の道の方向は東であり大人平山とは逆方向なので直進を選択、少し道が細くなる。そのまま進むと沢沿いになってやっと高度が上がり始める。左岸側の道を上がって沢が消えると植林帯を適当に上がって鞍部へ。

地図で確認せず稜線を南に進む 作業道は東を巻くので尾根に乗る
尾根上にも踏跡&目印あり たぶん蟾島岩西側の680m肩

 まだ山頂は南だろうと地図も見ないで稜線上を進む。正確には稜線東直下を巻く道であるが、徐々に稜線との距離が離れそうなので適当なところで尾根に這い上がって植林を進む。少し尾根が痩せて植林から自然林に変わり小ピークへ(たぶん蟾島岩西の680m肩)。しかし山頂標識はない。ここでGPSの電源を入れると大人平山は北東方向約600mだった。なんと行き過ぎではないか。地形図を見ると登ってきた谷は大人平山南側にあり、あの鞍部の逆方向だったのだ。まあ、どうせ帰りにここに戻ってくるのだからその時に山頂を踏めばいいか。しかし、鞍部には何の標識もなく、あの登山口の標識の意味がちと不明だ。あそこは作業道を行くよりも右手の斜面を適当に登った方がずっと近いはずだ。

尾根上は目印多数 痩せ尾根では矮小な樹林が多い
西側はこんな切れ落ちた個所も 刈り払われた?区間もある

 こうなったら本日最初の山は玉置山だ。そこまでは細い尾根を南下する。5万図では細かい地形が読めないが、稜線上には踏跡はあるし目印も多く、それなりに人が入ってい雰囲気は濃い。ネットの記事ではピークを巻くようなことが書いてあったが、しばらくはほぼ稜線上を行く。微妙に東側を巻く箇所が多いが、踏跡がそうなっているのだからそれが正解なのだろう。

731m峰〜706m峰間の710m鞍部 710m鞍部から西側に下る作業道
ワイヤーのかかった枯れ木 650m鞍部(キレット)直前の700m峰
急斜面から見た650m鞍部。転落注意 650m鞍部から南は稜線東を巻き気味に進む。転落注意

 矮小な木が生えてやせ気味の尾根を進んで731m峰、706m峰を越えていく。なだらかな尾根を進み、650m鞍部への下りは急激に高度落としてキレット状になっていた。人によっては補助ロープを使ってもおかしくない場面だが、立木に掴まりながら慎重に下って鞍部へ立つ。正面の尾根も切り立っていやらしいが、踏跡は正面を登らずに左を巻き気味に登っている。でも足を踏み外せば10m以上は転落の場面で、鳳凰三山の離山を思い起こさせる。ここも慎重に通過する。これ以降は危険箇所は現れなかった。

尾根に復帰 670m鞍部
670m鞍部からの登り 植林帯を登る
玉置山山頂 この界隈でよく見かける「FCC新宮」の山頂標識

 尾根が広がり、それまでとは違って杉の植林帯を登ってピークに出ると複数の手製の玉置山山頂標識があった。植林で展望無し。標高は777mと元日にふさわしくおめでたい。大人平山を通過してしまったおかげで今年最初の山はおめでたい標高の山となった。本家本元の玉置山と違ってマイナーではあるが。

 ここでメインザックをデポして白倉山に向かう。この先は尾根が複雑で5万図では読みみれないと思われるが、踏跡が続いてくれることを祈ろう。樹林が深くて先の地形が見通せないので読図も難しい。方位磁石が手放せないだろう。

目印に従って玉置山から東に出発 すぐに南向きの尾根に乗る
索道の支柱? 杉の植林が続く
露岩っぽい787m峰 787m峰南側の尾根上露岩
尾根上露岩から見た鵯山
上記露岩よりも南側にある露岩から見たパノラマ展望(クリックで拡大)

 植林帯を短く東に下ってから南向きの尾根に乗り換えて直進。踏跡明瞭、目印ありで判断に迷わずに済む。ただ、小ピークに出ると少しわかりにくく、方位磁石で南を確認する。鵯山の分岐までは南でOK。787m峰はシャクナゲが増えて露岩の稜線となり(帰りに西側を巻く踏跡を発見した)、下ったところで一時的に樹林が切れて東が切れ落ちた大露岩の尾根を通過、東の展望が良い。もう鵯山は近い。その先で道は稜線西側を巻くが、稜線上には露岩ピークがあってこちらの展望の方が上だった。

こんな標識あり 698m鞍部
玉置山/鵯山/白倉山分岐の710m峰 白倉山方面はこの表記
植林の尾根を進む 698m峰(風伝峠分岐峰)

 なおも踏跡に従って南下すると再び植林帯になり、698m鞍部を通過して次のピークで鵯峰との分岐。標識があり、白倉山方向は「風伝峠」であった。風伝峠と白倉山の分岐は次のピークだ。植林の尾根を下って登り返すと風伝峠分岐の698mピーク到着。直進側に白倉山の案内があるかと思いきや、何もなかった。でも踏跡、目印は続く。いや、正確には杉の落ち葉が多くて踏跡があるのかないのか定かではない。

まだ植林帯が続く 微妙に尾根を巻く個所も
やっぱり植林帯 最後の登り

白倉山山頂 手製標識が賑やか

 660m鞍部に下って次に登った尾根で左折、帰りは直進しないよう注意が必要だ。少し灌木が藪っぽいが大きな障害はなく、最後に突き上げて白倉山山頂。ここも杉の植林で視界皆無。西側にも赤テープが続き、西から登る人もいるようだ。私も白倉山は大人平山から往復するか、それとも単独で西から攻めるか悩んだくらいだから、西から登る人も少なからずいるようだ。

650mキレットから登り返す 660m鞍部で右に巻く作業道に入ってみた
途中で作業道は枝尾根に逃げてしまう 露岩の基部を巻いたり
岩に鎮座した木 ここを登って稜線へ

 さあ、最後に大人平山。玉置山に戻ってザックを回収、650mキレットを超えて706m峰を超え、次の660m鞍部で右に巻く明瞭な作業道があり、もしかしたらこれは大人平山手前の610m鞍部から続く巻き道に繋がっているのではとの期待があって入ってみることに。しかし実際には次の東に派生する枝尾根に乗ってしまい、直進方向は獣道のみ。まあ、藪があるわけではないので進めるため、そのまま直進。しかし露岩が登場して標高を上げたり下げたりが必要で、あまり労力節約にならず、適当なところで上を目指して稜線に復帰した。

目印多数の稜線に出た 稜線東の作業道に出る
610m鞍部 適当に上を目指す

 610m鞍部に出て、目の前の広い尾根を適当に登る。尾根が広がって踏跡も分散するようで明瞭な道があるわけではないが、登りは高いところを目指せば山頂に到着できるので細かいことは考えない。一面の植林帯で藪皆無、適当に歩いて問題なし。

大人平山山頂 大人平山も手製標識が賑やか

 なだらかなピークに三角点が登場、大人平山山頂だ。ここも樹林で展望なしで手製標識だけがお出迎え。

北西に下る 途中、ちょっとだけ灌木登場
延々と巻く作業道に出た 作業道入口に到着

 さて下りだが、尾根を辿ると遠回りになるので、適当に東に下ってどこかで交差するはずの往路の巻き道を目指す。どこも植林帯で籔は無く歩きやすい所を適当に下っていくと小さな谷に出て、やがて巻き道に出た。やれやれ。数分で車が見えた。

 

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